社会人なら知っておきたい請求書の書き方と基礎知識

請求書と聞くと普段支払う側として日常的に何気なく目にしていると思います。しかし、いざ請求する立場になり請求書を作ってみようとしたら何を書けば良いのか分からないと思う方も多いでしょう。請求書は、商品やサービスの料金を回収するために非常に大事な書類です。

今回は、請求書の書き方の具体的な解説と注意点、知っておきたい基礎知識についてご紹介致します。ぜひ、参考にしてください。

目次

0.請求書って何?

請求書とはずばり「商品やサービスの料金の支払いを求める書類」です。請求書を生活していてよく目にすることはあると思いますが、形は多種多様様々だと思います。何故なら請求書はこうしなければならないというルールがないのです。ではどうやって請求書を作っていけばいいか下記を参考にしてみてください

1.請求書はなぜ必要なの?

1−1.発行する人、受け取る人にとっての請求書の役割

発行する人にとっての請求書の役割とは、「お金を回収するため!」の一言に尽きると思います。商品やサービスの対価の正しい金額を期限内に回収するために請求書を発行します。また請求の権利があることを明示しています。

1−2.請求書がない場合の問題点

最悪の場合、お金を回収できなくなります!口頭のみのやり取りで金額が目に見えないと先方ともめる場合が多いです。また、いつまでにいくらという回収の権利の証拠を残さないというのは管理が難しかったり、忘れてしまったりと危険です。法律においても、ある一定期間を債権回収相手に対して請求を行わないと回収権が失われます。請求書を発行するということは請求しているという証拠にもなりうるのです。

2.請求書はいつ発行するのがベストなのか

請求書の発行のタイミングを知るためにも、まずは取引の流れをおさらいしましょう。ほとんどの取引の場合は、下記のような流れで進んで行きます。

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上記の流れが一般的な取引の流れです。しかし、上記に限らず請求するタイミングは自分とお客さんとで決めることが可能です。

例えば、

  • 契約が決まった時に
  • 品物をお客さんに渡す前のタイミング(前払い)
  • 品物をお客さんにお渡した後のタイミング(後払い)
  • 商品を納入した際に納品書と請求書を同時に発行する

先方との取り決めによりけり様々です。その中でも大きく分類すると下記の2つに分けることが可能です。

  1. 掛売方式
  2. 都度方式

上記の2つの分類を詳しくご説明致します。

掛売方式とは

「一定取引をまとめて請求する」・・・一か月まとめて請求する場合が多いです。締日と発行日を決めて、毎月同じタイミングで発行しましょう。
※一度ルールを決めたらその後変更のないようにお客様としっかり打ち合わせて決めましょう。

月末締めの場合、発行日付が当月ではなく翌月になってしまうと思います。
※お客様によっては当月請求の請求書は当月の日付で発行してもらえないと今月支払えないという独自のルールを持つ場合があります。柔軟に対応しましょう。
※ルールを決めても入金あっての請求書ですから、先方が早くほしいとおっしゃられたら締日は変えずに発行日を前倒しする等の対応をしましょう。

具体的な取引相手

  • 毎月取引がある取引先
  • 支払いにおいて信用のある取引先
  • 一回の取引金額が少額で、複数回取引がある場合
  • 本社に一括請求する場合(複数の事業所、支店、営業所、工場分をまとめて請求)

都度方式とは

「取引が起きた際にその都度請求する」請求権が発生したらすぐに請求書を発行しましょう。
(間が空いては先方に失礼になってしまいます。)
※会社の資金繰りを良くする一つの方法です。

具体的な取引相手

  • 新規の取引先、スポット取引先
  • 入金を確認後、品物をお客さんに渡す場合(前払い)

3.請求書の書き方

請求書についてのルールは法律で決まっていません。国税庁公式サイトに「請求書等の記載事項や発行のしかた」のページはありますが、幅が広いため迷ってしまう方も多いかと思います。これからご紹介する具体的な流れに沿って請求書を作ってみましょう。

事前準備

☆請求書を作成する前に先方書式の請求書で作成するべきか、発行側の作成する書式の請求書でいいか確認しましょう。
☆消費税計算の端数処理のルールを決める。四捨五入が多いですが、切り捨て切り上げでも良いので一律のルールを決めましょう。
☆消費税を内税にするか外税にして記載するかを決めましょう。

ポイント

☆請求金額を分かりやすく書くことを心がけましょう!
☆締日を過ぎたら速やかに請求書を発行、送付しましょう。
☆請求書に会社印を押す。出来れば発行者の名前もわかった方が良いので三文判で構いませんので角印の下に押しましょう。

3−1.請求書の詳しい書き方と注意点(請求書テンプレート)

ここからは、請求書の具体的な書き方と注意点をご説明致します。請求書は下記の14個の記入項目があります。

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一つずつ詳しくご説明を致します。

①請求書の通し番号

管理の面でつけたほうがいいです。発行枚数を重ねると今月は何枚発行したのだろうかどこの誰にいくらの請求書を発行したのだろうと分からなくなります。

②発行日

紛失等の理由より再発行をする可能性があります。その際にいつ発行の請求書を有効とするか明確にするためにも必ず必要です。

③当社名・当社連絡先

どこから来た請求書か分からなければ先方は支払処理しません。また請求書に疑問点が起きた際にすぐに先方が確認できるように連絡先を書いてあげると親切です。

④請求先名

会社名のみ、会社名+個人名、個人名のみ。 *御中と様の使い分けに要注意です。

⑤タイトル

『請求書』という題名。更にいつの請求書か分かるように明記できるとなおいいです。

⑥前月請求額

前月に請求した金額を記載します。無くても構いませんが、明記してあげると親切です。

⑦入金額

先方からの前月分の入金金額を記載します。

⑧繰越金額

前月請求額-入金額=繰越金額。締日の時点で未入金分があればここに繰越額として明記します。

⑨当月請求額

今月の請求金額計を記載します。

⑩合計請求金額

繰越金額-入金額+当月の売上金額となります。今回の請求額合計はいくらかをはっきりとわかるように書きましょう。現在は消費税を外税とわかりやすく明記してから合計金額を書きましょう。(8%から10%に移行する可能性があるため)

⑪請求金額明細

合計金額のみでは受け手側は不安です。請求内容が分かるように書きましょう。取引日付、取引内容、単価、数量、単位、合計金額

⑫振込手数料の負担に関して

先方負担か弊社負担かきちんと明記しましょう。(売買取引契約書で記載している場合は不要。)記載ない場合は振込手数料を差し引いて入金してくる場合が多いです。小さな額ですが積もれば大金になります。後々トラブルを避けるように記載しましょう。

⑬振込先

銀行名、口座名

⑭振り込み期限

決済条件を記載する。具体的な日付と支払方法を記載する。

実際の雛形については、下記よりダウンロードしてお使い下さい。
請求書雛形のダウンロードはこちら

3−2.源泉税ありの請求書の書き方注意点

源泉税が必要な請求書とは・・・?

その報酬・料金等の支払を受ける者が、個人であるか法人であるかによって異なっています。

☆源泉所得税ありの請求書を作る方はフリーライター、フリーデザイナー、フリーエンジニア等のフリーランスの方に多いです。

参考:国税庁のHP

(具体例)

a.原稿料や講演料
*ただし、懸賞応募作品の入選者などへの支払については、一人に対して1回に支払う金額が5万円以下であれば、源泉徴収をしなくてもよいことになっています。
b.弁護士、公認会計士、税理士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金
c.社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
d.プロ野球選手、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、モデル、カメラマン、デザイナーや外交員など支払う報酬・料金
e.芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬・料金
f.ホステス、コンパニオンに支払う費用
g.広告宣伝のために用意した賞金や賞品
h.通訳、翻訳の報酬

計算方法(平成25年1月分以降)

  • 100万円以下の場合→支払金額×10.21%
  • 100万円超の場合→(支払金額-100万円)×20.42%+102100円

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①請求書の通し番号

管理の面でつけたほうがいいです。発行枚数を重ねると今月は何枚発行したのだろうかどこの誰にいくらの請求書を発行したのだろうと分からなくなります。

②発行日

紛失等の理由より再発行をする可能性があります。その際にいつ発行の請求書を有効とするか明確にするためにも必ず必要です。

③当社名・当社連絡先

どこから来た請求書か分からなければ先方は支払処理しません。また請求書に疑問点が起きた際にすぐに先方が確認できるように連絡先を書いてあげると親切です。

④請求先名

会社名のみ、会社名+個人名、個人名のみ。 *御中と様の使い分けに要注意です。

⑤タイトル

『請求書』という題名。更にいつの請求書か分かるように明記できるとなおいいです。

⑥前月請求額

前月に請求した金額を記載します。無くても構いませんが、明記してあげると親切です。

⑦入金額

先方からの前月分の入金金額を記載します。

⑧繰越金額

前月請求額-入金額=繰越金額
締日の時点で未入金分があればここに繰越額として明記します。

⑨当月請求額

今月の請求金額計を記載します。
※源泉所得税が発生する場合には内訳を書きましょう。

⑨-1

請求額合計

⑨-2

請求額合計×10.21

⑨-3

請求額合計×0.08

⑩合計請求金額

繰越金額-入金額+当月の売上金額となります。
今回の請求額合計はいくらかをはっきりとわかるように書きましょう。現在は消費税を外税とわかりやすく明記してから合計金額を書きましょう。(8%から10%に移行する可能性があるため)

⑪請求金額明細

合計金額のみでは受け手側は不安です。請求内容が分かるように書きましょう。
取引日付、取引内容、単価、数量、単位、合計金額

⑫振込手数料の負担に関して

先方負担か弊社負担かきちんと明記しましょう。(売買取引契約書で記載している場合は不要。)
記載ない場合は振込手数料を差し引いて入金してくる場合が多いです。小さな額ですが積もれば大金になります。後々トラブルを避けるように記載しましょう。

⑬振込先

銀行名、口座名

⑭振り込み期限

決済条件を記載する。具体的な日付と支払方法を記載する。

実際の雛形については、下記よりダウンロードしてお使い下さい。
源泉あり請求書雛形のダウンロードはこちら

3−3.控の請求書を必ず作っておこう。

請求書を書き終わったら、捺印後の請求書をコピーする、エクセルやワードで作成した場合は編集不可のロックをかけて控を作ることをお勧めします。先方の手元に渡った後、内容に関して確認があるかもしれません。すでに郵送したけれど、締日の関係で先にFAXがほしいという会社があるかもしれません。また残念ながら請求書を送ったからと言って入金が必ずしも行われるとは限りません。請求管理のために、弊社と先方で同じものを一枚ずつもつということはとても大事です。

 3−4.請求書の保存年限は?

何年保存したらいいの?と思うと思います。

  • 株式会社:7年(商法)*7年間の保存期間というのは、決算期の単位で7年間ということです。
  • 個人事業主:5年(商法)

原則紙保存ですが、一定の要件をクリアすれば電子記録でも大丈夫です。

参考:国税庁のHP

4.請求書を送付しよう(送付案内テンプレート)

4−1.宛先を確認しましょう。

会社名のみでいいのか、会社名+経理部署、会社名+経理部署+担当名でいいのか、等々お客様の要望通りに送り届いていないということのないようにしましょう。取引先が営業部門でも請求書は経理部門という会社もよくありますので、事前にお客様に確認しておくことが大事です。
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1.会社宛

株式会社○○ 御中、○○ 株式会社 御中

*㈱の略は使用しないようにしましょう。

2.担当部署宛

株式会社○○ ××部 御中

株式会社○○ ××部 △△課 御中

3.役職肩書きのある担当者宛

株式会社○○ ××部 部長 □□ 様

4.担当者宛

株式会社○○ ××部  □□ 様

4−2.請求書送付案内状(テンプレート付)

請求書は正式な文章です。送付案内状をつけましょう。
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送付案内雛形のダウンロードはこちら
※簡単な取引で別紙の送り状を添付するのがもったいないという方は請求書に必ず挨拶文を記載しましょう。

郵送方法

・封筒で郵送の場合・・・ 送付案内状+請求書

「請求書在中」と封筒に明記しましょう。赤字で明記されることが多いです。送り状、請求書、請求明細をつけましょう。

・FAXやメールのみの場合・・・FAX送付状+請求書

FAXミス等があり、先方に届いていなかったら大変です。FAXの前後に電話をし、確実に先方の手元に届いていることを確認しましょう。
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fax送付案内雛形のダウンロードはこちら

5.請求書の再発行

請求書を送付したけど内容を間違えた!原則起きてはいけませんが、起きてしまうこともありますよね。まずお詫びをしましょう。次に原則として請求書を再発行して、再送し直します。小さなミスの場合先方が再発行不要で二重線で訂正印を押したものをFAXしてくれればいいよと言ってくれることもありますが原則は再発行しましょう。また、大きく内容が変更あったり明細もれがあり金額が変更される場合は必ず再発行をしましょう。入金の際に誤入金がおきたらやっかいです。請求書に『再発行』を明記するのをお忘れなく!

6.請求したけど入金がない!

まずは先方と連絡を取ってみましょう。請求書が届いていない。ついうっかり忘れていた。請求書をなくしてしまった。理由は様々です。先方と連絡が取れない、連絡は取れても支払ってもらえないとなると別の手段を取る必要もあるかもしれません。健全な商取引の為に入金管理をしっかり行い支払いが滞っている取引先には再請求をしっかり行ってください。入金管理までが取引の一連の流れです。
それでも入金がなかった場合は下記のながれに沿って行動することを考えてください。
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7.まとめ

いかがでしたでしょうか?請求書は、料金を回収するために非常に重要な書類です。今回の記事を参考にして頂いて、しっかりと請求書を書けるようになってくださいね。

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