確実に得をするには?ふるさと納税の4つのポイント

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「ふるさと納税」という言葉を聞いたことがありますか?

寄付をして特産品をもらうことが得だと言われているのでしょうか?それだけではありません。

裕福な人たちにしか関係のないこと?そんなことはありません。

誰でも参加できる制度がこの「ふるさと納税」です。

1.ふるさと納税とは

人口が多い地域は住民税として税金をその分徴収できますが、反対に人口の少ない地域はたくさんは集められません。このような地域間での税収の格差バランスを正す目的の制度で、税金を納める私たち一人一人が自分で選んだ地域(自治体)へ寄付できると注目されています。

そんなふるさと納税には次のような特徴があります。

寄付のお礼として特産品、特典がもらえる

この特徴で寄付先を決める方も多いのではないでしょうか。各自治体ごとに様々なこだわりの特産品をお礼の品としています。私もどんなものがもらえるのだろうと見てみましたが、お米・お肉・魚・化粧品・・・たくさんの種類がありました。寄付した金額によりもらえる品物も違うようです。まだふるさと納税をする予定の無い方でも興味が湧いてくるのではないでしょうか。

寄付した金額により税金が控除される

正しく申告を行うことにより所得税控除額が還付されたり、住民税から税額が控除されます。

寄付金を何に使ってほしいか指定できる

税金を納めても何に使われているのかわからない、整備してほしくて寄付したのに必要のないところで使われていた、という方もいらっしゃると思います。ふるさと納税は、ほとんどの自治体で寄付をしたお金の使い道が選択できるようになっています。「○○公園の桜を復活させよう」「犬の殺処分をゼロにしよう」「難病を治す研究を支援しよう」など様々な使い道があるようです。

生まれ育った故郷でなくても寄付できる

「ふるさと」とついていると自分が生まれた地域にしか寄付できないのではないかと思いがちですが、このふるさと納税は寄付したいと思えばどこでも寄付ができます。旅行で訪れた時にすごく楽しかったから、という理由で寄付をしてみるのもいいですね。

複数の地域への寄付ができる

ふるさと納税をする地域は一か所にしぼらなければいけないのではなく、何か所でも寄付が可能です。

しかしご注意ください!2015年4月から「確定申告をしなくてもふるさと納税の適用を受けられる」ようになったのですが、この条件のひとつに“寄付先の団体は5団体まで”というものがあります。

※同じ地域に複数回寄付をした場合、寄付先の団体数は1となります。

 

2.ふるさと納税 得をするための4つのステップ

寄付をしてお礼をもらえるのはわかったけど、それってみんなが騒ぐほどお得とは思えないんだけど・・・とお思いの方、ふるさと納税が“お得”だと言われているポイントはお礼の品だけではありません。

上で述べた「ふるさと納税の特徴」の2つめ、「寄付した金額により税金が控除される」という点が大変注目を浴びているのです。

まずはふるさと納税をするところから税金が控除されるまでの簡単な4つのステップを見てみましょう。

4ステップ

①ふるさと納税

まずは自分が寄付したいと思う地域の情報を集めて寄付を行います。申込方法は各地域によって様々な方法がありますので、詳しくは各地域のホームページで調べてみましょう。

②領収書・特産品

寄付をしてすぐではありませんが、ふるさと納税に対するお礼の品が送られてきます。

また、寄付後に寄付したことの証明書(領収書)が寄付先の団体から送られてきます。確定申告で税額控除を受ける為に必要な書類なので失くさないよう大事に保管しておきましょう。

※人気の特産品ですと送られてくるまでに数ヶ月~1年かかるところもあるようです。

③確定申告

確定申告締切日までに1月1日から12月31日までの1年間に行ったふるさと納税の金額を確定申告の中で申告します。

④還付金、住民税の控除

所得税:寄付をした年の所得税から控除され、納税の減額か還付金となり、その場合は3~4月頃に入金されます。

住民税:寄付をした翌年の住民税から控除され、5月頃に送られてくる年間の住民税通知に反映されます。

 

「税額が控除されると言ってもどうせ少しだけなんでしょ?だったらふるさと納税じゃなくて特産品を買った方が安く済むんじゃない?」とお思いの方。次のこんな話をご存知ですか?

3.50,000円寄付すると48,000円戻ってくる

ふるさと納税をすると、最大で寄付金額のうち2,000円の自己負担額を超える全額が一定の上限まで所得税と住民税に分かれて税額控除されます。寄付金-2,000円が還付金として振り込まれるわけではありません

実質2,000円でいろんなものがもらえてしまうということですね。

しかし、今までふるさと納税により実際に税額控除や還付が行われたのは全体の3割だけです。

やはりこんなうまい話があるわけありませんね、一部の人しか突破できないそれはそれは厳しい条件があるのでしょう。

・・・と、思って諦めてはいけません。ふるさと納税による税額控除がされなかった7割の理由は「きちんと確定申告までやりきれていなかったため」なのです。クレジットカードでの支払い時に配偶者のカードで支払いをしたために違う寄付者名義になってしまったり、特産品をもらって満足してしまい確定申告を忘れていたり、寄付の回数制限がある自治体に何度も寄付してしまったり、といった理由で最後までやりきれなかったことが原因のようです。

ということは、仕組みを理解して確定申告まできちんとやりきれば誰でも税額控除が受けられるということですね。

ただし、収入金額や家族構成等により実質2,000円で済む上限額が決まっています。50,000円寄付して48,000円戻ってくる人もいれば9,000円しか戻ってこない人もいます。

 

ふるさと納税のデメリット?

良い事づくめのように見えるふるさと納税ですが、唯一最大のデメリットとして「確定申告をしなければいけない」というのがあげられます。普段確定申告をする必要のない方が「難しそうな確定申告をしなくちゃいけないなら、ふるさと納税はやめておこう・・・」と考えてしまう気持も十分にわかります。

そんなデメリットですが、次の項目でご説明する2015年改正ポイントで改善され、条件を満たしていれば確定申告を行わなくても税額控除が受けられるようになりました。今まで確定申告をした事のなかった人でもふるさと納税してみようかなという気になりますね。

 

4.2015年改正のポイント

2015年に税制改正が行われました。主な変更ポイントは以下の2点です。

4-1.住民税税額控除(特例分)の限度額が住民税1割から2割へ拡充

割合

2015年1月1日から12月31日のあいだに行ったふるさと納税に対して適用されます。

 

4-2.条件を満たしていれば確定申告が不要に

今回の改正により2015年4月1日以降に行ったふるさと納税は今まで最大の難関であった確定申告をしなくても税額控除が受けられるようになります。所得税控除がされなくなる代わりに、その分を含めた金額が住民税で税額控除されます。これを「ふるさと納税ワンストップ特例制度」と呼びます。

しかし、ふるさと納税を行った全員が確定申告が不要になるわけではありません。以下のような方は確定申告をする必要があります。

  • 2015年1月1日~3月31日のあいだでふるさと納税をしている
  • 寄付先の自治体が6団体以上
  • もともと確定申告が必要な方
  • 住宅ローン減税や株式、贈与、医療費控除などの確定申告をする方

ただし、何もしなくても確定申告が不要になるわけではありません。確定申告に代わる申請書の提出が必要になります。寄付をする時に申請書の送付を申込むか、自治体へ連絡して申請書を送ってもらいましょう。※書式は全国共通ということなのでダウンロードページを用意しましたのでこちらもご活用ください。

寄付金税額控除に係る申告特例申請書:ダウンロード(PDF)

 

【引っ越しをしたら・・・】

年の途中で引っ越しをした場合、寄付をした翌年の1月10日までに寄付先の自治体全てに「寄付金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書」を提出しなければならなくなります。確定申告なら変更届出書の提出の必要はなく、送られてきた証明書通りに申告をするだけとなります。

 

5. 控除された金額はどこに?

寄付金-2,000円が戻ってくると言っても目に見える形で戻ってくるわけではありません。

それではどのように私たちの元にお金が戻ってくるのでしょう。

所得税(確定申告を行う場合)

簡単に説明をすると、確定申告時は以下のように計算します。

① 収入金額の合計を出す

② 収入金額から必要経費(※1)を抜いて所得金額を出す

③ ふるさと納税、医療費、生命保険料等、所得から控除できる金額の合計を出す

④ ②の所得金額から③の所得控除額を引いて課税所得額を出す

⑤ ④の課税所得額に対する税額を出し、収入に給与・年金がある場合は税額から源泉徴収税額を引く

⑥ 納める税金、もしくは還付される税金が算出される

収入金額に対して所得税が算出されるのですが、自営業をしている人なら売り上げを得るための広告費や水道光熱費、交通費と様々な必要経費(※1)が、一般のサラリーマン等はスーツを購入したり病院に行ったり寄付をしたりと支払うお金が様々あるので、もらったお金の全てを税金の対象にするのではなく、そこから必要な分のお金は引いてあげましょう、というのが一般的に所得控除と呼ばれるものです。

そこでふるさと納税で寄付した金額がどこに入ってくるのかというと、③の所得控除の中のひとつです。

寄付金額がそのまま戻ってくるのではなく、収入金額から寄付金額を引いて課税対象額を減らし、最終的に納付額を少なくできたり還付を多くもらえることに繋がるわけです。

実際どのくらい効果があるのかを計算するには以下の計算式を使います。

(ふるさと納税額-2,000円)×(所得税率(%)×102.1%)= 所得税税効果

※平成25年1月1日から平成49年12月31日までのあいだで生じた所得には復興特別所得税も併せて徴収しなければならないため所得税率に102.1%を乗じています。

※所得税率はこちらのホームページを参考にしてください。(国税庁「所得税の税率」)

<所得税率10%の人が30,000円のふるさと納税を行った場合>

30,000円 - 2,000円 = 28,000円

所得税率10(%) × 102.1% = 10.21%

28,000円 × 10.21% = 2,800円(100円未満切り捨て)

2,800円分納付額が減る、もしくは還付を多くもらえます。

住民税

支払うべき翌年の住民税から「基本分」と「特例分」の2種類の税額控除が住民税の減額として行われます。

基本控除額の計算式

(ふるさと納税額-2,000円)× 住民税率10%(市区町村民税6% + 都道府県民税4%)= 住民税税額控除(基本分)

特例控除額の計算式

(ふるさと納税額-2,000円)×(100%-10%(基本分)- 所得税率(%)×102.1%)= 住民税税額控除(特例分)

※所得税控除と住民税基本控除で控除しきれなかった分を住民税特例控除によって住民税の所得割額の2割を限度に全額控除

<所得税率10%の人が30,000円のふるさと納税を行った場合>

30,000円 - 2,000円 = 28,000円

28,000円 × 10% = 2,800円 住民税税額控除(基本分)

28,000円 × (100% - 10% - 10.21%) = 22,341円 住民税税額控除(特例分)

2,800円(基本分) + 22,341円(特例分) = 25,141円

25,141円が翌年の住民税から減額されます。

 

所得税税額控除 2,800円 + 住民税税額控除 25,141円 = 27,941円

30,000円のふるさと納税で27,941円戻ってくることになります。

※あくまで目安ですので収入金額や家族構成で変動します。

 

寄付金額-2,000円が戻ってくる事を証明したかったのですが、59円分使い切れませんでした・・・。

この場合実質2,000円に限りなく近づけるためには30,060円の寄付がギリギリでした。

30,000円ですね。

 

6.実費2000円で抑える上限金額は○○○○○円!

それでは税額控除をギリギリまで使用して実費2000円で抑える上限金額はいくらなのでしょうか?総務省の計算シミュレーションをご紹介させていただきます。

寄付金控除額の計算シミュレーション(エクセルがダウンロードされます。)

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色々な計算シミュレーションがありましたが、このシミュレーションが一番簡単で入力項目も少ないものです。しかしあくまでも目安ですのでご注意ください。

 

寄付金に対してお礼の品を送るなんて本来の寄付の目的ではないのでは?という意見もあるようですが、今まではあまり知ってもらえなかった特産物や企業をアピールできるというメリットもふるさと納税にはあるようです。この制度で日本が更に活性化するといいですね。

※記事の内容に誤りがありましたので、平成27年10月27日に修正を行いました。ご指摘いただきありがとうございました。

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