初めてでもよくわかる!初心者のための給与明細

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働いている人にとって給与は一番大事な部分ですよね。自分の給与明細をきちんと理解できていますか?なんでこんなに引かれているんだろうなんて心配になることはありませんか?手元にもらえるお金の合計だけわかればいいやと思っているあなた、もったいないですよ!給与をもらったけどどういう仕組みで計算されているのか全くわからないというあなたの為の記事です。

 

1.給与明細は7つの項目で出来ている

基本給、手当、通勤費、総支給額、社会保険料、控除合計・・・等いろんな項目がズラズラと並べられていてわかりづらいですよね。しかし、給与明細は項目ごとに分けると実は7項目しかないのです。

山田花子さんの給与明細書を例にご説明しましょう。

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  1. 勤怠 ・・・ 集計期間内に出勤した日数、欠勤や遅刻早退等をまとめた部分
  2. 支給 ・・・ 基本給や色々な手当(資格手当、家族手当、残業手当 等)、通勤費等の“もらえる”部分
  3. 控除 ・・・ 社会保険料、労働保険料、所得税、住民税等の支給額から計算された“引かれる”部分
  4. 総支給額 ・・・ 「②支給」の合計額
  5. 控除合計 ・・・ 「③控除」の合計額
  6. 課税対象額 ・・・ 「④総支給額」から社会保険料、労働保険料、通勤費等の税金がかからない項目を引いた金額
  7. 差引支給額 ・・・ 「④総支給額」から「⑤控除合計」を引いた金額、つまり実際にもらえるお金
 ※⑥課税対象額とは?

総支給額は支給の合計、控除合計は控除の合計、差引支給額は総支給額から控除合計を引いた金額・・・というのは何となく理解できますが、課税対象額とはなんなのでしょうか?総支給額との金額の差は一体なんの差なのでしょうか?

給与には所得税や住民税という税金がかかるのですが、全てに税金がかかるわけではないのです。この税金がかからない部分を「非課税項目」といい、主に以下のものです。

  • 交通費
  • 転勤や出張等の旅費
  • 社会保険料
  • 雇用保険料 ・・・ 等

これらを総支給額から引いたものが課税対象額です。山田花子さんの給与明細を例にするとこのように計算します。

総支給額 260,000円 -(通勤費 10,000円 + 社会保険料 35,690円 + 雇用保険料 1,300円)= 213,010円

 

2.給与明細はこのように作られている

それでは、この給与明細書がどのような計算を経て作成されているのでしょうか。

基本的には図のような流れで計算されていきます。

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  • 勤怠の締め・集計

「○日締め○日払い」という言葉を聞いた事がありますか?締め日とは、「経理上の数字を確定する日」という意味です。給与だけに使われる言葉ではありませんが、「○日締め」というのがここでは勤怠の締めにあたり、タイムカードや出勤簿でその締め日までの勤務時間・出勤日数を集計し、計算のベースとなる部分を確定させます。

例:20日締め末日払い・・・前月の21日から当月の20日までの勤怠の計算をし、末日に支払うこと

末締め翌5日払い・・・当月の1日から末日までの勤怠の計算をし、翌月の5日に支払うこと

 

  • 支給額の計算

集計した勤怠を元に基本給、諸手当、残業代、通勤費等を計算します。

 

  • 控除額の計算

健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・源泉所得税・住民税等の算出を行います。

 

  • 差引支給額の計算

総支給額から控除額の合計を差し引いた金額の事です。実際にいくらのお金を用意しなくてはいけないのか計算します。

 

  • 給与明細作成

給与計算ソフトを使用すると、計算データが自動的に反映され、それを印刷すれば給与明細が出来あがります。それぞれの給与計算がどのように行われたのかが分かるようになっているものが一般的です。

 

 

3.給与から控除されるもの

皆さん自分の時給がいくらなのか、基本給はいくらなのか、どんな手当をもらっているのか、ご存知ですか?恐らく多くの方が“もらう”金額は把握していると思います。

・・・さて、それではそこから控除される金額は何がいくらなのか、どのように計算されているのか・・・“引かれる”金額、わかりますか?

控除されている金額がどのようなものなのかを簡単にご説明します。

 

3-1.社会保険

社会保険とは健康保険・介護保険・厚生年金保険等の総称です。給与から引かれる金額とほぼ同じ金額、つまり半分程を会社が負担してくれています。

・健康保険

業務上や通勤途中等とは関係なく病気になったり怪我をした場合に必要な給付を行ってくれる制度です。加入する団体によってサービスや料率が異なりますが、健康保険証が発行され全国どこでも給付が受けられるのは共通です。

・介護保険

介護が必要になった時に介護サービスや看護、医療サービス、機能訓練等を受けられるものです。介護保険料を払わなければならないのは40歳以上の人だけになります。

・厚生年金保険

老齢年金・障害年金・遺族年金等があり、これを給付することによって本人とその家族の生活の安定を保障するものです。

 

【社会保険料の計算】

通勤手当等を含んだ標準報酬月額(4月~6月の3ヶ月間でもらった給与の1ヶ月あたりの平均額)に保険料率をかけた金額が9月~翌8月までの社会保険料となります。

しかし、健康保険の保険料率は全国どこでも同じ料率ではありません。各都道府県や加入団体によって料率が変わるので注意してください。

例:社会保険料額表(神奈川県)

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/shared/hokenryouritu/h26/noukokuyou9gatukaitei/14kanagawa.pdf

 

 

3-2.労働保険

労働保険とは、労働者災害補償保険(労災保険)・雇用保険の総称です。

・労災保険

その名の通り、労働者が業務上や通勤途中で怪我をしたり病気になったり死亡したり等の事故や災害にあった場合に会社に代わって補償してくれる保険です。労災保険料は全額会社(事業主)が負担し納付することになっているので労働者が労災保険料を支払う事はありません。

・雇用保険

労働者が失業したときに失業給付を行い生活や雇用の安定、就職の促進のための制度です。雇用保険料も約半分は会社が支払ってくれています。

 

【雇用保険料の計算】

賃金の支払いがある都度、賃金総額(通勤手当、賞与等全て含めた額)に雇用保険料率をかけた金額が雇用保険料となります。

例:平成26年度の雇用保険料率表

 

3-3.源泉所得税

所得税とは、所得にかかる税金の事です。本来所得税というものは、個人の確定申告で従業員本人が申告、納付すべきものです。しかし、日本全国のひとりひとりが一斉に申告、納付をするとなると税務署が大変な事になってしまいます。そこで、会社が給与から所得税を天引きして預かり、従業員の代わりにまとめて払ってあげるという仕組みができました。この仕組みを源泉所得税といいます。

 

【源泉所得税の計算】

課税支給額(通勤費、社会保険料、労働保険料等の非課税項目を引いた金額)を元に「源泉徴収税額表」というものを使って税額を決めます。

例:平成26年分給与所得の源泉徴収税額表

https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/zeigakuhyo2013/data/01.pdf

 

 

3-4.住民税

住民税とは、1月1日現在の住所地で、前年の1月1日~12月31日までの1年間の所得に対して課税されるものです。

 

【住民税の計算】

前年の所得をベースとして課税されるので、各市町村から会社あてに「特別徴収税額通知書」が送られてきて、その通知書をもとに給与から控除されます。

 

 

 

ご自分の給与明細がどのような構成になっているのか理解できたでしょうか?

給与明細や計算はまだまだ奥が深いです。今後少しずつですが各項目を充実させるコンテンツを作成致しますのでお楽しみに。

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