起業する時のオフィス選び【横浜でのオフィス探しのポイント】

あなたが起業しようと考えたとき、オフィスはどうしますか?

そもそも、オフィスにはどの様な形態が有るのでしょう。自宅兼事務所、賃貸オフィス、レンタルオフィス、シェアオフィス、バーチャルオフィス、インキュベーションオフィスなどが挙げられます。どのような違いが有るのでしょう?今回は、簡単なオフィス選びシミュレーションと、オフィス形態ごとの特徴やメリット・デメリットについて書いてみました。また横浜のオフィス探しサイトを少し紹介させて頂きました。

オフィス選びシミュレーション

あなたが起業するなら、「どのようなオフィスが向いているのか」簡単なシミュレーションを行ってみましょう。

起業時の人数や、大まかな業務内容などについて考えて、行ってみてください。

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どのタイプのオフィスに辿り着きましたか?では次に、各タイプの特徴などを紹介します。

いろいろなオフィス形態

A.自宅兼事務所

自宅の一部を事務所として使用し、家賃や光熱費などを事務所・住居部分の割合で案分します。【1人で起業する場合に使われる事が多い。】

  • メリット
    • 通勤時間・通勤交通費がかからない。
    • 家賃を抑えられる。
    • プライバシーやセキュリティーの確保ができる。
  • デメリット
    • 賃貸住宅の場合、契約上登記が認められていない場合が多く、また融資を受けにくい事もある。
    • 事務機器購入などの初期投資が必要。
    • 時間や空間の公私の区別がつきにくい。

 

プログラム開発など自宅内でできる業務や、実働は外で自宅は事務所として使用する場合に適していると思います。しかし、公私の区別がつきにくいので、時間・空間・金銭の自己管理が苦手な方には、向いていないかと思います。

B.賃貸オフィス

不動産賃貸借契約を結び自社の独占できるスペースを借ります。【起業時から一定数のスタッフを有する場合に使われる事が多い。】

  • メリット
    • 信用度が高い。
    • 業務内容やスタッフの人数に合った物件を選べる。
    • 自由度が高く内装等を業務内容や企業イメージなどに合わせ変更する事もできる。
    • セキュリティーの確保ができる。
  • デメリット
    • 賃貸借契約の際、決算書や連帯保証人が必要となり手間がかかる。
    • 契約期間が長期間となる。
    • 賃料、保証金、事務機器やオフィス設備の購入など多額の初期投資が必要となる。

一定数のスタッフがいる場合。または、少人数で起業するときでも在庫を持つ必要のある場合や、個人情報の取扱い等セキュリティー対策に重点をおく必要のある業務、商談・打合せなど来客の多い場合などは、賃貸オフィスが適していると思います。ただし、多額の初期投資が必要となるため、本当に必要なのか良く考え、物件を慎重に選ぶことが必要です。移転の際も大きな費用と、時間や労力が必要となります。

C.レンタルオフィス

運営主体とサービス利用契約を結び、業務に必要な設備が整えられた専有の業務スペースを借ります。個室空間(仕切りだけの物件も有る)を借りる「部屋貸し」の他に、机を借りる「机貸し」などが有ります。【少人数で起業する場合に使われる事が多い】

  • メリット
    • 駅に近いなど立地条件の良い物件が多い。
    • 低予算で借りることができ毎月の事務所維持費が抑えられる。
    • 賃貸借契約に比べ保証金が低額で、契約手続きが簡単である。
    • 業務に必要な設備が整っているので初期投資が抑えられる。
    • 契約後、短期間で業務が開始できる。
    • 個室の場合、一定のプライバシー、セキュリティーを確保できる。
    • いろいろなサイズのオフィスが有る場合、オフィスの拡張や縮小を同一箇所(住所)で行う事ができる。
  • デメリット
    • 事務器機や会議室などは共用のため、直ぐに使用できない時もある
    • プライバシー、セキュリティーを完全に確保することは難しい。
    • オプションサービスの課金等で料金が割高になる事がある。賃貸より高くなる事もある。

初期投資を抑えたい人や、起業を考えてから出来るだけ早くビジネスを開始したい人、立地条件の良さから、電車移動が多い人や、会社の住所を都心に置きたい人に向いているオフィス形態です。しかし、一定のセキュリティーレベルは確保されていますが、顧客情報を扱うなどセキュリティーの重要性が高い業務内容の場合や、在庫・作業スペースを要する業務には、向いていません。

  • その他
    • 月極料金を払って入居する「期間貸し」が一般的だが、15分、30分単位で貸す「時間貸し」も有る。
    • 期間貸しでは、法人登記に住所を使う事の出来るところもある。
    • 期間貸しでは、事務所開設にあたるため入居の際、税務署へ開業届を出す必要がある事が多い。

※ レンタルオフィスを選ぶときに確認したい主な項目

  • 初期費用の額、保証人が必要か、入居審査の有無、契約期間、解約時の費用や退去予告期間について
  • 月額費用の内容について(利用料、共益費の金額、水道光熱費など)
  • 月額費用に含まれる標準設備・サービス内容について
  • オプションサービスの内容や料金について
  • セキュリティーシステムについて

D.シェアオフィス

元々は、複数の起業したい人が一つの賃貸オフィスに同居し割り当てられた家賃を支払っていたが現在では、家賃ではなく会費や利用料を支払い、必要な時だけ机などの業務スペースを借りることが主となっています。業務スペースは共有で間仕切りが有る場合や、オープンスペースの場合があります。【オフィスとしてよりも自習・学習室や、貸し会議室での商談に使われる事が多い。】

  • メリット
    • 必要な時だけ使えるのでコストが抑えられる。
    • 業務に必要な設備が整っている事が多く初期投資が抑えられる。
    • 他の利用者と交流する事で人脈を広げることができる。
    • 異業種との交流でアイデアが生まれる事もある。
  • デメリット
    • プライバシーやセキュリティーの確保は難しい。
    • 法人登記に住所を使用することや固定電話回線設置はできない事が多い。
    • 金融機関の法人口座開設や融資を受ける事が難しい場合がある。
    • 利用する度にパソコンや書類等を持ち込む必要がある。(ロッカー設備の有る施設もあります)
    • 周囲の話し声が気になり、仕事に集中する事が難しい。
    • パソコン画面や、書類が見られてしまう可能性がある。
    • 事務器機や会議室などは共用のため、直ぐに使用できない時もある。

オフィスとしてではなく自習室・学習室としての利用や、打合せ・商談を行うために「貸し会議室」を利用する人が多いようです。「図書館の学習コーナー」のイメージで、周りの声や音、人の動きなどが気なる方には向きません。また、個人情報などを扱う業種、主となる事務所としての利用も向きません。

E.バーチャルオフィス

住所や電話番号、FAX番号などを借りて会社をつくることができるサービスで、実際に入居するオフィスではありません。【自宅または郊外や地方で起業し、都心部に事務所が有るように利用する場合が多い。】

  • メリット
    • 低料金で都心部や信用度・人気度の高い住所を使う事ができる。
    • 私書箱での郵便物の受取や郵便物転送、電話応対・転送サービスなどが有る。
  • デメリット
    • 実体のない所在地のため信用度は低く、金融機関の口座開設や融資を受けることは難しい。
    • 振り込め詐欺などの犯罪関係の事務所に使われている事も多く、会社のイメージをも悪くなり取引を断られる事も考えられる。

 デメリットの方が大きいため、お勧めはしません。

F.インキュベーションオフィス

起業家の育成や、新しいビジネス展開を支援するために、主として国や地方自治体などの公的機関や大学が提供・運営している施設ですが、民間の施設も有ります。入居対象者は「新たな事業展開を図る起業家や中小企業等」となっており、入居にはいくつかの審査が有ります。

特徴として

  •  様々なニーズに応えられるようオフィス、研究室・実験室、試作工場などいろいろな事業スペースが用意されている。
  •  施設には、アドバイスや支援機関の施策紹介などを行う、専門支援スタッフ「インキュベーションマネージャー」が常駐している。

入居に関して

  • 賃料や入居条件は、各施設によって異なる。
  • 入居申込み後、ビジネスプランや賃料の支払能力についてなどの審査を受ける。
  • 入居決定後、敷金・賃料を振込み、その後入居契約となる。

詳しくは、 独立行政法人 中小企業基盤整備機構HP http://www.smrj.go.jp/incubation/index.html

横浜のオフィス探し

WEB上での検索なら、早く多くの物件から探す事ができます。条件に合う物件がいくつか見つかったら、現地へ足を運び自身の目で各オフィスを確認し、比較すると良いでしょう。

神奈川のレンタルオフィス・シェアオフィスの紹介サイト : 個室なのかブースなのか、受付・通信回線・会議室などの情報が載っています。画面下の[一覧の見方]の確認もしてください。

◆ レンタルオフィスディレクトリ http://www.tamasoft.co.jp/rodir/kanagawa.html

賃貸オフィス検索サイト : 地域や価格帯など条件を入れて探せます。オフィスの写真や図面などが多く掲載されています。

◆ オフィスクラウド      http://www.creax.co.jp/

◆ 貸事務所ドットコム横浜    http://yokohama.kashi-jimusho.com/

オフィスを置きたい地域・場所が決まっていて都合がつくなら、現地の不動産業者に行ってみるのも良いでしょう。現地の家賃相場や地域の情報なども知る事ができるでしょう。

まとめ

オフィスの形態も多種多様の時代です。起業する時のオフィスは会社の第一歩を記す場所ですから、コストや業務スペースの広さ、企業イメージや信用度なども考え慎重に選びましょう。

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